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研究ユニットセミナー

※配布資料はこちらから閲覧できます(研究ユニットメンバー限定)。

第10回 講演会 2024年5月29日(水) 16:30~18:00
講演題目: ヒトの顔の防衛戦略の進化・・・オトガイ編
講 師 : 伊藤研究室 澤田 洋海 氏
会 場 : T1-12教室
概 要 :

 頤(オトガイ)はヒト(Homo sapiens)に固有の特徴である。現在70億人全員が頤を持つ。 一方で、他の全霊長類、更には私たちの祖先と混血し私たちの中に数%の遺伝子を残したネアンデルタール人にすら頤は存在しない。 唯一のヒトに固有な特徴ともいえる頤の存在理由を私たちはまだ知らない。 この研究は、ヒトの顔面骨折の原因である転倒と暴力に注目して頤の存在の意味を探す試みである。 下顎先端のこの微細な形態が人類史の謎を解くカギを包含しているかもしれない。

第9回 講演会 2023年7月5日(水) 16:30~18:00
講演題目: 医療系や農業系などの分野横断型研究の紹介
講 師 : メカトロニクス工学科 准教授 牧野 浩二 先生
会 場 : T1-11教室
概 要 :

 牧野研究室はメカトロニクス工学科の研究室であり,メカトロニクス工学科は電気・機械・情報の3分野を横断的に学べることが特色の一つである。牧野研究室は,寺田研究室,石田研究室と孫助教と共同で研究ユニットを構成し,それぞれの専門分野が集まることで分野横断型の研究を行っている。 研究室ユニットでは分野横断型の強みを生かし,医療福祉機器,AI,機械要素,農業機械など幅広く研究や開発を進めている。 本講演は,これらを広く紹介することで,研究の裾野や観点を広げるための一助となることを願うものである。

第8回 講演会 2023年6月21日(水) 16:30~18:00
講演題目: 鍵山研究室・術前支援研究についての紹介
講 師 : 鍵山研究室 修士2年 井上 峻,廣瀬 優斗
会 場 : T1-11教室
概 要 :

 鍵山研究室現在のメンバーは鍵山善之准教授,学生7名であり,研究チームは解析系支援チーム,操作系支援チームの2つで構成されている.鍵山研究室では,コンピュータ手術支援システムの普及を目的とし,支援システムの中でも術前支援として役立つ研究を行っている.術前とは,専門医が実際の手術前に行う診断や手術計画の立案等の工程を指し,主に整形外科手術と歯科口腔外科といった硬組織を取り扱う手術をターゲットとしている.本講演では,手術支援システムとしてハプティックデバイスを用いた手術トレーニングシステムの開発研究と術前自動計画システムの開発研究の取り組みについて説明する.

第7回 講演会 2023年6月7日(水) 16:30~18:00
講演題目: 安全医工学研究室についての紹介および医療・生体材料チームの研究紹介
講 師 : 伊藤研究室 修士2年 伊藤 圭汰,修士1年 天野 翔偉,藤原 遼
会 場 : T1-11教室
概 要 :

 安全医工学研究室は2013年に誕生した研究室である.現在のメンバーは伊藤安海教授,山田隆一助教,学生14名,秘書2名であり,研究チームは人間工学チーム,医療・生体材料チーム,人体損傷チームの3つで構成されている.本発表では,安全医工学研究室の研究紹介および主な活動について紹介する.また,医療・生体材料チームの研究テーマである放射線治療用ニードルの直進性向上に向けた検討およびヒト皮膚のin vivoにおける粘弾性特性定量評価手法の開発,CT画像を利用した整形外科インプラント埋入手術における患者受傷リスク事前診断技術の開発の3つのテーマについて発表を行う.

第6回 講演会 2023年5月24日(水) 16:30~18:00
講演題目: 耳鼻咽喉科領域における診断・治療に関する医工連携研究
講 師 : 電気通信大学大学院情報理工学研究科機械知能システム学専攻 教授 小池 卓二 先生
会 場 : T1-11教室
概 要 :

 聴覚コミュニケーションや摂食を良好な状態に保つことは、Quality of Lifeの向上に重要であり、異常の早期発見と適切な治療を行うことは、特に超高齢社会である日本では切実な問題となっている。しかし、聴力改善のための耳科手術や誤嚥予防等については、医療従事者の経験値に頼った処置が行われることが多く、客観的かつ定量的な指標に基づいた対応が不十分であることが多い。本講演では、生体計測結果を基にした治療およびケア支援を可能とするデバイス開発研究について、具体的事例を交えて紹介する。さらに、技術の異分野展開として、サステナブル農業への取り組みを取り上げる。

第5回 講演会 2022年7月27日(水) 16:30~18:00
講演題目: 多様でダイナミックな人生を捉えるために ~ライフコース研究の技法~
講 師 : 伊藤研究室 博士1年 徐 琴
会 場 : A2-12教室
概 要 :

 ライフコース(life course)とは「個人が一生の間にたどる道筋(pathways)」である。前述の定義における「個人が一生の間にたどる道筋」とは、「社会構造内での個人の地位(社会的地位)の変化の道筋」のことである。社会構造はさまざまな社会関係から成り立っている。そして個人はこの社会関係の網の目の中に各人固有の仕方で存在している。しかし、個人の社会的地位は決して不変のものではない。1日、或いは1週間といった短い時間幅でなく、年単位で観察するならば、それが変化していく様をみてとることができる。本講演では、中国既婚女性農民工、1929年世界恐慌を経験したアメリカの子どもたち、日本人女性、日本人高齢ドライバという複数種類の対象者の人生に焦点を当て、ライフコースアプローチに基づいて説明する。

第4回 講演会 2022年7月6日(水) 16:30~18:00
講演題目: 色彩理論入門 ~色の使い方~
講 師 : 野田研究室 修士2年 村田 壮哉
会 場 : T1-12教室
概 要 :

 身の回りに存在する看板・広告などの掲示物や標識,そして製品には,見る人の注意を引き,狙い通りのイメージを持ってもらうための効果的な配色が取り入れられている.デザイナーに限らず理工系の学生においても,UI(ユーザインタフェース)設計やプレゼン資料の作成を行うにあたり,色彩理論を学ぶ意義は大きい.本講演では,色彩検定3級程度の知識を中心に,人間が色を認識するプロセス,色の表示法,色彩心理,色彩調和などの色彩理論の基礎を実例も交えながら説明する.

第3回 講演会 2022年6月8日(水) 16:30~18:00
講演題目: 整形外科人工股関節全置換術手術を対象とした計算機支援外科研究
講 師 : 准教授 鍵山 善之 先生
会 場 : A2-12教室
概 要 :

 超高齢化社会の到来に伴い,股関節疾患を抱え,人工股関節全置換術を受ける高齢者数も大きく増加している.人工股関節は,患者の関節機能の回復や除痛を実現し,患者のQOLを回復させるものである.一方で,股関節疾患の中でも特に多い変形性股関節症の患者の一部では,骨の顕著な変形が生じており,適切な手術の実現には,計算機支援システムの支援が必要となってきている.本講演では,計算機支援システムの現状と,VR技術やDL(深層学習)技術による術前支援の取り組みについて説明する.

第2回 講演会 2022年5月25日(水) 16:30~18:00
講演題目: 医療・生体材料に関する研究 ~放射線治療マーカ留置用ニードルの直進性評価
およびヒト皮膚粘弾性定量評価手法の検討~
講 師 : 助教 山田 隆一 先生
会 場 : A2-12教室
概 要 :

 安全医工学研究室におけるバイオメカニクス関連研究として医療・生体材料に関する研究内容について紹介する。 がんの治療法として、放射線治療が注目されおり、放射線治療マーカ留置用ニードルの直進性評価を行った。 マーカ留置用ニードルは直径が太いと侵襲性が大きくなる恐れがある。 このことから、低侵襲かつ直進性に優れるニードルが求められている。 最適なニードルデザインを検討するためにニードルの材質、先端形状が直進性に及ぼす影響を調査した。 ヒト皮膚粘弾性の簡易的かつ定量評価的な手法として粘弾性測定機器のレオメータとキュートメータを比較してきた。 両測定機器を組み合わせることで粘弾性を定量評価できる可能性を見出した。 測定個所や個人間によるヒト皮膚力学特性の違いを明らかにするために複数人の被験者に対してキュートメータによる測定を実施した。

第1回 講演会 2022年5月11日(水) 16:30~18:00
講演題目: ヒト末梢聴覚器モデルの構築と難治性耳疾患の効果的診断および治療法への応用
講 師 : 助教 李 信英 先生
会 場 : A2-12教室
概 要 :

 難聴が未治療な者は健聴者に比べ認知症やうつ病の罹患率が高いと報告されており,難聴を引き起こす各種耳疾患の客観的診断法および効果的な治療法が求められている.本研究では,生体における感覚細胞の働きまで再現可能なヒト末梢聴覚器の数値モデルを構築し,理論的裏付けにより聴覚メカニズムを解明した上で,難治性の耳疾患をモデル化し,発病メカニズムを解明する.更に,各耳疾患モデルにおける挙動変化の特徴から効果的診断・治療法の提案を行う.